家の子
いえのこ
名詞
標準
文例 · 用例
そこで、焙り出されかけた家の子供等は、「水」と云ふものに、原始アラビア人が覚えた程も、驚異と礼讚の念を抱くやうになつたのである。
— 葉山嘉樹 『井戸の底に埃の溜つた話』 青空文庫
その家の子供の一人が、私の男の子と同級である。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
いくら不自由をしない家の子でも、盗癖ばかりは不可抗的なものだ。
— 葉山嘉樹 『死屍を食う男』 青空文庫
つまり貧家の子供は自然に栄養その他の欠乏から体格が悪くなるのだろう。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
相当な身柄の家に育つただけに青木さん夫婦は相方共に品のいい十人|並な容姿の持主で、善良な性格ながらまた良家の子らしい、矜|持と、幾らか見えを張るやうな※質もそなへてゐた。
— 南部修太郎 『夢』 青空文庫
」と上田が目を丸くしますと、「お玉さん、……樋口さん……お玉さん……樋口さん……」と響き渡る高い調子で鸚鵡は続けざま叫び出したので、政法も木村も私もあっけに取られていますと、駆けこんで来たのが四郎という十五になるこの家の子です。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
むつまじげに話しながら、楽しげに歌いながら拾っています、それがいずれも十二三、たぶん何村あたりの農家の子供でしょう。
— 国木田独歩 『春の鳥』 青空文庫
ある大きな本家では、いつも旧の八月のはじめに、如来さまのおまつりで分家の子供らをよぶのでしたが、ある年その一人の子が、はしかにかかってやすんでいました。
— 宮沢賢治 『ざしき童子のはなし』 青空文庫