屋烏
おくう
名詞
標準
crow perched on a roof
文例 · 用例
私も米斎君から、瓦みたいなものだの、仏様みたいなものだのを頂戴して、難有うございますと御礼はいったけれども、実によくわからないので、戸棚へつッこんでおくうちに、震災でみんな焼いてしまいました。
— 岡本綺堂 『久保田米斎君の思い出』 青空文庫
伊右衛門はしかたなしに屋根へあがって応急の修繕をしようとしたが、足を踏み外して腰骨を打って動けなくなったうえに、耳の際を切った疵が腐って来て膿が出るので、それに鼠がついて初めは一二匹であったものが、次第に多くなって防ぐことができないので、長櫃の中へ入れておくうちに七月十一日になって死んでしまった。
— 田中貢太郎 『四谷怪談』 青空文庫
幻影をしまつておくうねりまがつた迷宮のきざはしのまへに、何年といふことなくねころんでゐる。
— 大手拓次 『藍色の蟇』 青空文庫
出入りの町家に預けておくうちに母親は鳶頭のところへ娘を連れて再縁した。
— 長谷川時雨 『勝川花菊の一生』 青空文庫
この漆はね、先生、日向へ出して曝しておくうちに黒味が取れてだんだん朱の色が出て来ますから、――そうしてこの竹は一返善く煮たんだから大丈夫ですよなどと、しきりに説明をしてくれる。
— 夏目漱石 『文鳥』 青空文庫
ところが貴族が都の花にうかれて地方管理を地方の土豪に委任しておくうちに、荘園の実権が土豪の手にうつって武家が興り、貴族は凋落するに至る。
— 坂口安吾 『土の中からの話』 青空文庫
ところが貴族が都の花にうかれて地方管理を地方の土豪に委任しておくうちに、荘園の実権が土豪の手にうつつて武家が興り、貴族は凋落するに至る。
— 坂口安吾 『土の中からの話』 青空文庫
ただたいていのものは智慧が足りないから自然のままに放擲しておくうちに、世間がいじめ殺してくれる。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
作例 · 標準
例句