干し鰯
ほしいわし
名詞
標準
文例 · 用例
老いた家無し猫は、開け放った戸棚に這入って乾し鰯を食っていた。
— 黒島傳治 『老夫婦』 青空文庫
……私んとこは小作がないさかい、損はせんけど、乾鰯も石灰も高いよつてな、そいだけ借錢になつてけつかる。
— 上司小劍 『太政官』 青空文庫
……小作人も可哀さうは可哀さうやな、米の廉い割に乾鰯や諸式が高いさかいな。
— 上司小劍 『太政官』 青空文庫
「――で、なんでしょうか」 伝吉は一ぷくつけながら、小屋へ這入っての方が、かえって耳につく潮鳴りの間に声を密めて、「その……きょうか今夜は、必ずこの辺へつくはずだと親方のいう霊岸河岸をでた乾鰯船には、いッたい、だれとだれが乗り合わせて来るんでしょうか。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫