建網
たてあみ
名詞
標準
fish trap
文例 · 用例
浜には津軽や秋田へんから集まって来た旅雁のような漁夫たちが、鰊の建網の修繕をしたり、大釜の据え付けをしたりして、黒ずんだ自然の中に、毛布の甲がけや外套のけばけばしい赤色をまき散らす季節にはなったろう。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
建網に損じの有る無し、網をおろす場所の海底の模様、大釜を据えるべき位置、桟橋の改造、薪炭の買い入れ、米塩の運搬、仲買い人との契約、肥料会社との交渉‥‥そのほか鰊漁の始まる前に漁場の持ち主がしておかなければならない事は有り余るほどあるのだ。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
きれいに掃き清められた浜べには、蔵の中から持ち出された建網と枠網が拡げられた。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
建網でとらえた鰊を「汲み」あげて枠網に入れ、親舟につないで陸に曳航するものだけに、枠網に少しの破損箇所でもあれば折角つかんだ「財産」はそこからみんな逃げ出してしまう。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
鰊建網は長さ四十間にわたって海底に敷設する箱形の網である。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
かねてから点検しておいた海上数百間の許可距離の位置に建網を投網するのだ。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
初鰊の報道があってから一週間目に、大丸の建網にも最初の群来を見た。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
それとは別にそこに固定している資本は、建網、枠網、漁船、漁具、建物など、これもしめて十万円は越していた。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
作例 · 標準
漁師たちが入り江に建網を仕掛け、満潮に乗って入ってくる魚を待っている。
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建網にかかった大量のイワシを、家族総出で網から外す作業が始まった。
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伝統的な建網漁法は、自然のサイクルを利用した環境に優しい漁のひとつだ。
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