鯁
のぎ
名詞
標準
small fish bone stuck in one's throat
文例 · 用例
「停車場などで売っている俗書だが、退屈しのぎに……」と断ってよこしてくれたのである。
— 寺田寅彦 『アインシュタインの教育観』 青空文庫
その声が思ったより高く一間の中に響き渡ると、返事をするようにどの隅からもうめきや、寝返りの音や、長椅子のぎいぎい鳴る音や、たわいもない囈語が聞える。
— リルケ Rainer Maria Rilke 『白』 青空文庫
向うものが運命なら運命のぎりぎりの根元のところへ、向うものが事情なら、これ以上割り切れない種子のところに詰め寄って、掛値なしの一騎打の勝負をしよう。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
生白い丸顔の、目のぎょろりとした様子までが、ただの子供でないと私はすぐ見て取りました。
— 国木田独歩 『春の鳥』 青空文庫
彼等は、棄てられた一軒の小屋に這入って、寒さをしのぎつゝ、そこから、敵の有様を偵察することにきめた。
— 黒島傳治 『前哨』 青空文庫
暗が来たと思う間もなく、また稲妻が向うのぎざぎざの雲から、北斎の山下白雨のように赤く這って来て、触れない光の手をもって、百合を擦めて過ぎました。
— 宮沢賢治 『ガドルフの百合』 青空文庫
そして本たうに恐ろしいことはその子供らの間を顔のまっ赤な大きな人のかたちのものが灰いろの棘のぎざぎざ生えた鎧を着て、髪などはまるで火が燃えてゐるやう、たゞれたやうな赤い眼をして太い鞭を振りながら歩いて行くのでした。
— 宮沢賢治 『ひかりの素足』 青空文庫
彼はかすかな旅情らしいものが、濃くあたりに漂っているあれちのぎくの匂いに混じって、自分の心を染めているのを感じた。
— 梶井基次郎 『ある崖上の感情』 青空文庫
作例 · 標準
「うわ、魚の鯁が喉に刺さった!」と彼は顔をしかめた。
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小骨の多い魚を食べる際は、鯁に注意が必要だ。
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医者は、喉の鯁をピンセットで慎重に取り除いた。
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