幻辞.com

樽船

たるぶね
名詞
1
標準
文例 · 用例
』と急ぎ飛起き、衣服を更め、櫛髮を終つて、急足に食堂へ出て見ると、壯麗なる食卓の正面には船の規則として例のビール樽船長は威儀を正して着席し、それより左右の兩側に、英、佛、獨、露、白、伊等各國の上等船客は何れも美々しき服裝して着席せる其中に交つて、美はしき春枝夫人と可憐の日出雄少年との姿も見えた。
押川春浪 海島冐檢奇譚 海底軍艦 青空文庫
例のビール樽船長は此時私の頭上に當る船橋の上に立つて、頻りに怪の船の方向を見詰めて居つたが、先刻遙か/\の海上に朦乎と三個の燈光を認めた間こそ、途方も無い事を言つて居つたものゝ、最早斯うなつては其樣な無※な事は言つて居られぬ。
押川春浪 海島冐檢奇譚 海底軍艦 青空文庫
此間江戸より酒一樽船廻しにて富士を二度見候ゆへ二望嶽と名付置申候。
佐藤垢石 濁酒を恋う 青空文庫