全損
ぜんそん
名詞
標準
total loss
文例 · 用例
そこで辛さ競を為るのだが、君の方は三百円の物が六百六十円になつてゐるのだから、立前にはなつてゐる、此方は三百九十円の全損だから、ここを一つ酌量してもらひたい、ねえ、特別の扱で」「全でお話にならない」 秋の日は短しと謂はんやうに、貫一は手形用紙を取上げて、用捨無く約束の金額を書入れたり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
「ピカッと光った一瞬に、第二総軍だけで戦死が八万に戦傷が二十万……日露戦争の二年間の全損害より多い犠牲者を出しているのに、新爆弾おそるるに足らずなどと強がりをいっています。
— 久生十蘭 『だいこん』 青空文庫
サア・フランシス・ディヴェルヌワは、確かにフランスの損害を誇張する傾向を有ち、またおそらくかなり誇張していると思われるのであるが、彼は一七九九年までのフランス軍隊の陸海を通じての全損失を、百五十万と見積っている1)。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
彼は1909年にワシントン市とボールティモア市におけるラットによる全損害の概数を研究した。
— ――専門家でない読者に必要な12章を含む発疹チフス一生の伝記 『ネズミ、シラミ、歴史』 青空文庫
そうした肩身のせまさがあってみれば、しぜんそんな道供養もひとびとにはうなずけた。
— 織田作之助 『婚期はずれ』 青空文庫
「――ドイツのね、ヨゼフ・ディーツゲンという人は、やっぱり皮なめし工という、手工業労働者だったんだ」 しばらくだまっていた倅が、とつぜんそんなこといいだすと、母親は手をやめて、きょとんとした。
— 徳永直 『白い道』 青空文庫
それから口がほぐれたように、ぽつりぽつりと静かに話をしたが、「あのときの足の傷はもういいのか」 とつぜんそんなことを云いだしたり、また急に叔父というひとのことをもちだしたりした。
— 山本周五郎 『契りきぬ』 青空文庫
「ぜんぜんそんなことありません。
— 片岡義男 『道順は彼女に訊く』 青空文庫
作例 · 標準
衝突事故により、車は全損と判定された。
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火災で家屋が全損し、住む場所を失った。
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保険会社は、その損害を全損として処理した。
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