造次
ぞうじ
名詞
標準
very short time
文例 · 用例
造次の間八田巡査は、木像のごとく突っ立ちぬ。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
貴誨を蒙らずして、星霜多く改まる、渇望の至り、造次に何でか言さん。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
ただ余が意を注ぎ造次顛沛もつねに忘るるあたわざるものは余とともに生活する人民の境遇これなり。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
私は自己の天分の強さと「成長」とを造次も忘れることの出來ない文士よりも、寧ろ貧苦の中にその妻子を愛護する農夫の間に、戀愛の熱に身を任せて行衞も知らぬ夢又夢の境を彷徨ひ行く少年男女の間に、遙かに眞率にして純一な、しめやかにして潤ひのあるいのちの響きを聽く。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫
『元亨釈書』の著者|虎関和尚はこの話を批評して、温室を造るのはいいが、垢を流したり膿を吸ったりするのはよけいなことだ、そんな些細なことをしなくても、堅誠あるものは造次顛沛みな阿※を見るといっているが、これはどうも承服し難い。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫
かくして、平常、社会に立ちて人事を観ずるにもこれを思い、天地を望みて風月を観ずるにもこれを念じ、造次顛沛もこの一事をして心頭を離れざらしむるに至らば、人生五十年間は幸福、愉快ばかりで日を送ることができます。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
願わくは、教育に従事するもの終始一貫、この心をもって心とし、学生たるもの造次顛沛の間も、この心を失わざらんことを。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
公使館在勤藤井実氏、甘利造次氏、三隅棄蔵氏、停車場内にありて歓迎せらる。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
作例 · 標準
彼の言葉には一片の造次もなく、心からのものだと感じられた。
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造次の間に彼の真意を測ることはできなかったが、何か重要なことを伝えようとしているのは理解できた。
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一瞬の造次も許されない緊迫した状況で、彼は冷静に指示を出した。
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