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着到

ちゃくとう
名詞
1
標準
文例 · 用例
けれども中には、まだ現代になり切らない店つきの問屋も混っていて、裸電灯を軒先に掲げ出し、店員たちが夜なべ仕事に着到の荷品を頻りに向う側の物置庫に運び入れているのもあれば、何やら粉末をアンペラの上へ撒き拡げて、霧吹きで湿気を与えている店もあります。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
定刻の午後六時までに小石川の青蛙堂へ着到すると、今夜の顔ぶれはこの間の怪談会とはよほど変わっていた。
岡本綺堂 探偵夜話 青空文庫
家康は牀几に倚って諸大名の祝儀を受けていたが、忠直卿が着到すると、わざわざ牀几を離れ、手を取って引き寄せながら、「天晴仕出かした。
菊池寛 忠直卿行状記 青空文庫
和歌山県の神主の総取締りする人が新聞で公言せしは、神社は正殿、神庫、幣殿、拝殿、着到殿、舞殿、神餐殿、御饌殿、御炊殿、盛殿、斎館、祓殿、祝詞屋、直殿、宿直所、厩屋、権殿、遙拝所の十八建築なければ設備全しと言うべからずとて、いかに神林大いに茂り四辺神さびたる神社を見るも、設備足らずとてこれを滅却す。
南方熊楠 神社合祀に関する意見 青空文庫
」「名古屋|山三さまの御着到
三上於菟吉 雪之丞変化 青空文庫
山田家の歓迎も一通りでなく、主人は紋服|袴穿きで大玄関に出迎え、直ちに書院に案内して、先ず三宝に熨斗を載せて出して、着到を祝し、それから庄屋格だけを次の間に並列さして、改めてお目通りという様な形式に囚われた挨拶の後、膳部なども山中とは思われぬ珍味ぞろい。
江見水蔭 丹那山の怪 青空文庫
着到の太鼓打込みてより一日の興行済むまでは厳冬も羽織を着ず部屋にても巻莨を遠慮し作者部屋へ座元もしくは来客の方々見ゆれば叮嚀に茶を汲みて出しその草履を揃へまた立作者出頭の折はその羽織をたたみ食事の給仕をなし始終つき添ひ働くなり。
永井荷風 書かでもの記 青空文庫
「宮内、おみは今頃|漸く着到か」 いわでものことをと、慎九郎は直ぐ後悔した。
長谷川伸 討たせてやらぬ敵討 青空文庫