遁逃
遁逃
名詞
標準
文例 · 用例
それは氏郷の方から好んで為出したことではないが、他の大将ならば或は遁逃的態度に出て、そして敵をして其企図を多少なりとも成就するの利を得、味方をして損害を被るの勢を成さしめたであろうに、氏郷が勇敢に職責を厳守したので、敵は何の功をも立てることが出来なかった。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
不可解は恐怖になり、恐怖は遁逃を思わしめるに至った。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
一瞬の奇蹟を眼下に見ながら、私は、今こそ、私の中なる夜が遠く遁逃し去るのを快く感じていた。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
盗んでこれを匿し、殺して遁逃するは何ぞや。
— 福沢諭吉 『教育の目的』 青空文庫
風も、海も、「マリイ」も、雲も、すべて同じ方向に、急速に遁逃の同じ混亂に驅られてゐた。
— PECHEURS D'ISLANDE 『氷島の漁夫』 青空文庫