照る照る
てるてる
名詞
標準
文例 · 用例
同じ道理で、坂は照る照る鈴鹿は曇る=といい、袷遣りたや足袋添えて=と唱える場合には、いずれも疲を休めるのである、無益なものおもいを消すのである、寧ろ苦労を紛らそうとするのである、憂を散じよう、恋を忘れよう、泣音を忍ぼうとするのである。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
坂は照る照るでも地名だけを変えて歌われたり、男|伊達なら千ヶ崎沖の潮の早いのを留めて見よという大島のがっしゃがしゃが節が、小笠原の父島では八丈のしょめ節で男伊達ならワントネの岬の潮のながれを留めて見なという風に転化されて、それが小笠原特有の歌のように思われたりします。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
坂、坂は照る照る鈴、鈴鹿は曇る、あいのあいの土山雨がふる、ヨーヨーと来るだろう。
— 正岡子規 『煩悶』 青空文庫
上り下りのおつづら馬やさても見事な手綱染めかえナア馬子衆のくせか高声に鈴をたよりにおむろ節坂は照る照るすずかは曇る間の土山、雨が降ウるはいッ!
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
雨が降っていて、叔父達が木の枝に照る照る坊主を吊っていたのをはっきり覚えている。
— 外村繁 『澪標』 青空文庫
※787 東海道土山宿は、鈴鹿馬子歌に「坂は照る照る/鈴鹿は曇る/あいの土山/雨が降る」にと歌われる。
— 藤野古白 『藤野古白句集』 青空文庫