色即
しきそく
名詞
標準
文例 · 用例
色即是空、空即是色。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
世の中が、何かしら微妙に変って来たせいか、または、彼のからだが、日頃の不節制のために最近めっきり痩せ細って来たせいか、いや、いや、単に「とし」のせいか、色即是空、酒もつまらぬ、小さい家を一軒買い、田舎から女房子供を呼び寄せて、……という里心に似たものが、ふいと胸をかすめて通る事が多くなった。
— 太宰治 『グッド・バイ』 青空文庫
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、万物逝いて復らず、人生流転、生者必滅、色即是空!
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
」「君はただ佛教のいはゆる色即是空の理を大膽に實行してゐるに過ぎない。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
色即是空といふことも、僕が井の哲博士の現象即實在論を駁した樣に、全くのナシングネス、空でなければ、ただ觀念的程度にとどまつてゐる。
— 憑き物 『泡鳴五部作』 青空文庫
――本来空、畢竟空である、空即空、色即色だ、この事実が観念としてゞなく体験として滲みだした。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
――△色即色だ、それが空即空だ、十方無礙の空であり、不生不滅の色である、色に執するが故に色を失ふ、空を観じて色に徹するのぢやない、色に住して色に囚へられないが故に空に徹するのである、喝。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
乱酔、自己忘失、路傍に倒れてゐる私を深夜の夕立がたゝきつぶした、私は一切を無くした、色即是空だつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫