草茅
そうぼう
名詞
標準
文例 · 用例
わたくしは「嚢里新賜地、草茅命僕誅、幾日経営畢、徙居入秋初」の四句を読んでしか云ふのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
「草茅命僕誅」も掃除をしたに過ぎぬとも云はれよう。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
それは地震のあった月の二十九日で、本郷追分から出火して、谷中まで焼き、一方は小石川の水戸邸から出火して、上野湯島天神、聖堂筋違橋、向柳原、浅草茅町、南は神田から伝馬町、小舟町掘留、小網町、それから本所へ飛火して、回向院の辺、深川。
— 田中貢太郎 『日本天変地異記』 青空文庫
つくだ煮で有名な浅草茅町の鮒佐も焼けた。
— 田山録弥 『地震の時』 青空文庫
また、高等の『修身書』に出でたる徳川家康が西方に向かって出陣せし話は、『草茅危言』に書いてある。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
淫祀のことにつきては『草茅危言』に論じてあるから、ここにその一部分を抜粋するに、「江州山王の祭りは神事に妄説を設けて、神輿は人の血を見ざれば渡らずとて、見物人に喧嘩を仕掛け、必ず人をきるを例とす。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
ゆえに余、つねに曰く、「権勢の道に奔走して栄利を争う念なく、毀誉の間に出没して功名をむさぼる情なく、ただ終身、陋巷に潜みて真理を楽しみ、草茅に座して国家を思うの赤心を有するのみ」と。
— 緒言 『妖怪学講義』 青空文庫
……ことによれば、ことによるぞ」 葺屋町へ入って行くと、向うから坊主頭を光らせながらやって来たのが、浅草茅町に住む一瓢という幇間。
— 萩寺の女 『平賀源内捕物帳』 青空文庫