藩地
はんち
名詞
標準
文例 · 用例
そこへ旧藩地の百姓助右衛門が何かの仕入れに三千円を携えて上京し、旧藩の関係で丈助の宿屋に滞在すると、丈助は助右衛門をぶち殺して三千円を奪い、その死体の始末を友人井生森又作に頼む。
— 岡本綺堂 『寄席と芝居と』 青空文庫
◇ 幕府直轄の土地には殆どその例を聞かないようであるが、藩地ではかたき討の願書を差出して許可されたのもあるらしい。
— 岡本綺堂 『かたき討雑感』 青空文庫
内藤家の藩地は日向の延岡であるが、その帰国の途中、高野山その他の仏寺を遍歴参拝することは苦しからずということであった。
— 岡本綺堂 『かたき討雑感』 青空文庫
あるいは国詰めを云い付けられて藩地へ追い返されるかも知れない。
— 仮面 『半七捕物帳』 青空文庫
そんなわけで藩地へ帰れば、親類には面目ない、友だちには笑われる。
— 仮面 『半七捕物帳』 青空文庫
斯くなれば大阪にも居られず、兄弟残らず母に連れられて藩地の中津に帰りました。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
その時分には中津の藩地に横文字を読む者がないのみならず、横文字を見たものもなかった。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
処で藩主が藩地を去るは固より士族の悦ぶことでない。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫