忍び入る
しのびいる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to steal or sneak or slip into
文例 · 用例
その頃のかやの稚い胸には得態の知れぬ憂鬱がひそかに忍び入ることもしばしばあった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
忍び入ることなどは叶わぬようにしてもあるし、又物騒の世なれば、二人三人の押入り者などが来るとも、むざとは物など奪られぬよう、用心の男も飼うてある家じゃ。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
それやこれやで、私は、私自身、湖畔の或る古城に忍び入る戦慄の悪徳物語を、断念せざるを得なくなった。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
浪の音、恋えば聞ゆる、聞こゆればその音の忍び入るお菓子の花の形に。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
物|病ましさのかぎりなる室のといきに、をりをりは忍び入るらむ戯けたる街衢の囃子、あはれ、また、嬰児笑ふ。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
雨の中、をりをりに雲を透かしてさ緑に投げかくる金の光はまた雨に忍び入る。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
然るに恋愛なる一物のみは能く彼の厭世家の呻吟する胸奥に忍び入る秘訣を有し、奇しくも彼をして多少の希望を起さしむる者なり。
— 北村透谷 『厭世詩家と女性』 青空文庫
すなわち低い低い、忍び入るような音が、私の耳の底にかすかに響く、――しかもそれは、ベーカー街の方からではなく、自分達が隠れ忍んでいるこの家の後の方から来る音である。
— コナン・ドイル 『空家の冒険』 青空文庫
作例 · 標準
彼は夜陰に乗じて、敵の陣地に忍び入った。
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嵐の夜、見知らぬ男が古びた屋敷にひっそりと忍び入るのを見た。
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猫は開いていた窓から、静かに部屋に忍び入ると、ソファで丸くなった。
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