話し出す
はなしだす
動詞-五段-サ行
標準
to begin talking
文例 · 用例
「時に」T「御身たち江戸へ行くのか」 「いかにも」 「そうか、それなら実はな」T「頼み度い事があるんだ」 と話し出す。
— 山中貞雄 『右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法』 青空文庫
さて、その事を話し出すと、それ、案の定、天井睨みの上睡りで、ト先ず空惚けて、漸と気が付いた顔色で、「はあ、あの江戸絵かね、十六、七年、やがて二昔、久しいもんでさ、あったっけかな。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
もう、僕等の年代の人間には、はっきりは触れられんが……」 旧詩人の社長は、よく通りかかりの旅客が、寄航したその場だけ、得手勝手なことを頼み、あとはそれなりになってしまう交際に慣れているので、私が娘を連れて、こちらに来た用向きを話し出すと、始めは気のない顔つきをしていたが、だんだん乗り出して来た。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
いや、もし吉弥がまだ僕のことを知らしてないとすれば、青木の来ているところで話し出すわけには行くまい。
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
」と、勝手なことを話し出すので、新子はすっかり憂鬱になって、だまりつづけていた。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
心配だわ、私……」 変に、女房らしいことを云い出されて、前川は思わず、クスリと、唇辺に笑いを浮べて、「何を話し出すかと思えば、そんなつまらんことを。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
」「そうですね、グラント・マンロウさん――」 とホームズが話し出すと、依頼人は椅子から飛び上がり、「えっ!
— THE YELLOW FACE 『土色の顔』 青空文庫
「申してもよろしゅうございましょうか」「なんでもいいから聴かせてもらおうじゃあねえか」「では、これはただ内々で申し上げるのでございますが……」 まえ置きをして、お広がそっと話し出すのを聴くと、お広はきょうお直と一緒に帰って来たというお力がどうも怪しいというのであった。
— 半七先生 『半七捕物帳』 青空文庫