抜け口
ぬけぐち
名詞
標準
文例 · 用例
「どうも其処より他に抜け口はございません」 そこで蜂須賀巡査は意気込んで馳けだし、勝手口の扉をあけて屋敷の中へ這入って行った。
— 大阪圭吉 『石塀幽霊』 青空文庫
」 と気づいて、にわかに頻りとその抜け口を探しだし初めたが、勝手を知らぬ上の暗中摸索、まるで、壺に這入って漆をなでているようなものに過ぎない。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
「見て来い、勘八と二、三人で」「大丈夫ですか」「だから、あの抜け口を通って、三五兵衛に勘づかれねえように行って来いと申すのだ」 二、三人が、裏庭を大廻りして、お稲の様子を見に行ったが、それからも、しばらく、なんの沙汰がないと思っていると、やがてであった。
— 吉川英治 『八寒道中』 青空文庫