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画中

がちゅう
名詞
1
標準
文例 · 用例
あたり一体にシンとしてまた如何にもハッキリとした景色、吾等二人は真に画中の人である。
伊藤左千夫 野菊の墓 青空文庫
たとえば、画中の人物が蒲団を引っかぶる。
寺田寅彦 耳と目 青空文庫
換言すれば観客を画中人物のまぶたの内側へ入れてしまわなければせっかくの技巧が意味をなさないことになる。
寺田寅彦 耳と目 青空文庫
このような不思議な現象は津田君のある時期の画中には到る処に見出される。
寺田寅彦 津田青楓君の画と南画の芸術的価値 青空文庫
自分たちもこの画中の人に加わって欄に倚って月を眺めていると、月は緩るやかに流るる水面に澄んで映っている。
国木田独歩 武蔵野 青空文庫
ボートの上にカンバスをかまぼこ形に張ったのが日本の屋根舟よりはむしろ文人画中の漁舟を思い出させた。
寺田寅彦 旅日記から(明治四十二年) 青空文庫
興津を過ぐる頃は雨となりたれば富士も三保も見えず、真青なる海に白浪風に騒ぎ漁る船の影も見えず、磯辺の砂雨にぬれてうるわしく、先手の隧道もまた画中のものなり。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
ほんとうにすぐれた理論物理学者の論文の中には、真に東洋画特に南画中の神品を連想させるものがある。
寺田寅彦 備忘録 青空文庫