樔
樔
名詞
標準
文例 · 用例
故、出雲に到りまして、大神を拝み訖へて、還りのぼります時に、肥河の中に黒樔橋を作り、仮宮を仕へ奉りて、坐さしめき。
— 折口信夫 『大嘗祭の本義』 青空文庫
男女交り居り、父子別なく、冬は則ち穴に宿し、夏は則ち樔に住む。
— 喜田貞吉 『武士を夷ということの考』 青空文庫
吉野山間の国樔人は言うまでもなく、前記言語容貌他国人に異なりと言われた飛騨人の如きもかつてはまたこの類であった。
— 喜田貞吉 『「ケット」と「マット」』 青空文庫
「久須」はもと「クニス」と呼んだもので、国栖または国主・国樔・国巣など書いたのは、その呼び声のままに文字を当てたのであろうと。
— 喜田貞吉 『国栖の名義』 青空文庫
故吉田博士は、その地名辞書吉野国樔の条下に、諸国に多き栗栖、小栗栖の名は、『クズ』の転りにあらずやと疑われ、紀伊国栖原浦に久授呂宮あり、社伝に国栖人の吉野より来りて祭れるものとなし、今国主宮と訛るという事実を引かれた、またその国主神社の条下には、蓋国主は栗栖の訛なり。
— 喜田貞吉 『国栖の名義』 青空文庫
『摂津風土記』の残篇にも記事があり、大和にはもとより国樔がおりました。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
国樔と土蜘蛛とは同じもののように、『常陸風土記』には記してあります。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
「天武天皇紀」の吉野行幸の条に、者之首などとあるのは、国樔のことでありましょう。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫