偶然論
ぐうぜんろん
名詞
標準
casualism
文例 · 用例
」 彼は手酌で飲み、酒気を吐いて、「それでは偶然論者ですか。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
自分にとってだけは、主観の偶然性をそれだけ脱皮した(偶然性を主観に由来するというラプラス以来の古典的偶然論の誤りを今仮に度外視するとして)客観性と必然性とを、この印象は持って来るのだ。
— 戸坂潤 『所謂批評の「科学性」についての考察』 青空文庫
近頃唱へられてゐる長篇小説の偶然論は極めて尤もなことと思ひます。
— ――中島健蔵氏へ質問―― 『日本人に就て』 青空文庫
これ、余が偶然論の結言なり。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
ところでこの機械的因果律の観念を覆すような物理現象が現われると、忽ち無条件な偶然論などを提唱することになるのである。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫
今日宇宙に九十幾つかの元素が発見されることは、全く宇宙の歴史的発展過程に於ける今日の段階の、云わば偶然的な(偶然論者に云わせれば)安定状態にすぎない。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫
** この点から見ると、唯物論を罵ろうとする所謂偶然論者の見当違いが、よく判ると思う。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫
この種の文学的偶然論のあぶなかしさがそこにあるのだ。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫