真珠母
しんじゅぼ
名詞
標準
mother-of-pearl
文例 · 用例
自ら生得の痴愚にあき人生の疲れを予感した末世の女人にはお身の歓びは 分ち与えられないのだろうか真珠母の船にのりアポロンの前駆で生を双手に迎えた幸運のアフロディテ *ああ、劇しい嵐。
— 宮本百合子 『海辺小曲(一九二三年二月――)』 青空文庫
食堂には朝餉のときの卓巾がかけたままになっていて、茶碗の底には飲み残した少量の牛乳入り珈琲に真珠母色の上皮が張っていた。
— モーリス・ルヴェル Maurice Level 『老嬢と猫』 青空文庫
それらみんな大きいメタル、銀や黒のや白いのや、チラチラ耀く黒玉や、真珠母や、小さな黒い額縁や、玻璃の王冠、みれば金字が彫り付けてある、『我等が母に!
— OEVRES D'ARTHUR RIMBAUD 『ランボオ詩集』 青空文庫
いまのところ、笠原の上機嫌を害ういかなるものもないふうで、グラスの底に澱んだ金緑のアブサントが、水を注ぐにつれて乳白色に変り、それが真珠母色に輝いてくるのを浮きうきとながめていた。
— 久生十蘭 『雪間』 青空文庫
暗い船窓の外が真珠母色になり、十月中旬のおだやかな海が白い波頭をひるがえして後へ流れているのがぼんやり見えてきた。
— 久生十蘭 『ノア』 青空文庫
二 白蝶貝は真珠貝科の最大な種属で、大きなものは三十センチ以上に及び、貝の内側は銀白色に輝き、殊に真珠母と呼ばれる「黄金唇」は最上品で、大きな優良な真珠も多くこれから発見される。
— 久生十蘭 『三界万霊塔』 青空文庫
今年の真珠母の相場は屯千四百ドル、黒貝は千ドル。
— 久生十蘭 『三界万霊塔』 青空文庫
水夫の堀を偵察にやってみると、船団のほうはすごく優秀な貝床につき、十二、三尋の有利な海深で無限に真珠母を揚げているというので、まず山崎が逆上してしまった。
— 久生十蘭 『三界万霊塔』 青空文庫
作例 · 標準
真珠母は、真珠の輝きを生み出す美しい素材だ。
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このネックレスは、貴重な真珠母から作られている。
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アンティークの時計には、真珠母の文字盤が使われていることが多い。
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