将何
しょうなん
名詞
標準
文例 · 用例
榛軒柏軒|将何者であつたか。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
日の中は宛然沸くが如く楽み、謳ひ、酔ひ、戯れ、歓び、笑ひ、語り、興ぜし人々よ、彼等は儚くも夏果てし孑孑の形を歛めて、今将何処に如何にして在るかを疑はざらんとするも難からずや。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
予、宋白尚書の玉津雑詩を読むに、云ふあり、坐臥将何物、陶詩与柳文と。
— その七 ――放翁詩話三十章―― 『放翁鑑賞』 青空文庫
うっかり手でも付けてみろ、村一統承知しねえ」「おおおお大将何を云うんだ、何んの村ばかりの浜路さんなものか、御岳一円の浜路さんだ。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
ところへ友達が一人遊びにやって来て、大将何を考え込んでいるのだと言う。
— 流転の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
」〔骨肉亦多キコト無ク/孑立シテ将何ヲカ恃マン〕枕山には兄弟骨肉の互に相恃むべきものがなかった。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
何うも、しばらく、何とも御不沙汰、大將何うです、御景氣は。
— 泉鏡太郎 『人參』 青空文庫
おなじ權力の府にゐた人でも、ひと時代前だと、伊藤博文の春畝山人にしろ、木戸松菊や清浦奎堂にしろ、墨いたづらをやるには、やるやうに、官衣を脱いで書いてゐるが、このあひだうちの人々は、陸軍大將何々だの、勳何等何々だのと、肩書いかめしく、詩味も餘裕もなかつたやうである。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫