興禅
こうぜん
名詞
標準
文例 · 用例
身心何となく不調、雨もふりだしたので、滞在して休養したかつたけれど、財布が合点しないので、八時をすぎてから出発する、まづ興禅寺に詣つて義仲廟を展する、それから蝙蝠傘をさしてぼつ/\歩いた、歩いてゐるうちに、だいぶ身心も軽くなるやうである、歩くことは私には一種の服薬である。
— 昭和十四年 『旅日記』 青空文庫
山村氏が木曾谷中の支配も当分立ち合いの名儀にとどまって、実際の指揮はすでに福島興禅寺を仮の本営とする尾州|御側用人吉田猿松の手に移った。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
そこは名古屋県時代の出張所にあててあった本営のまま、まだ福島興禅寺に置いてある。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
興禅寺の門を出て、支庁から引き取って行こうとした時、半蔵はその辺の屋敷町に住む旧士族に行きあい、わずかの挨拶の言葉をかわした。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
鳥取寺町興禅寺に墓がある。
— 直木三十五 『鍵屋の辻』 青空文庫
『興禅護国論』に曰く、「大なるかな心や、天の高き極むべからず。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
高野の丹生明神が女人と現われて、弘法大師を菩薩と呼んだことが真済の『空海和上伝』にあり、熊野の海辺人が永興禅師を菩薩と呼んだことが、『現報善悪霊異記』にみえている。
— 喜田貞吉 『俗法師考』 青空文庫
五町七辻の福島を出端れると、興禅寺の曲り角から登りになって、彼方に関所の柵が見える。
— 空の巻 『宮本武蔵』 青空文庫