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焔硝

えんしょう
名詞
1
標準
文例 · 用例
炎天つづきで焔硝が乾き過ぎたせいだとも云い、何かの粗相で火薬に火が移ったのだとも云い、その原因ははっきり判りませんでしたが、なにしろ凄まじい音をさせて、三度もつづいて爆発したんです。
正雪の絵馬 半七捕物帳 青空文庫
秀吉、家康は勿論の事、政宗にせよ、氏郷にせよ、少し前の謙信にせよ、信玄にせよ、天下麻の如くに乱れて、馬烟や鬨の声、金鼓の乱調子、焔硝の香、鉄と火の世の中に生れて来た勝れた魂魄はナマヌルな魂魄では無い、皆いずれも火の玉だましいだ、炎々烈々として已むに已まれぬ猛※を噴き出し白光を迸発させているのだ。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
興世王の言を聞くと、もとより焔硝は沢山に籠つて居た大筒だから、口火がついては容赦は無い。
幸田露伴 平将門 青空文庫
京橋口定番の詰所の東隣は焔硝蔵である。
森鴎外 大塩平八郎 青空文庫
焔硝蔵と艮の角の青屋口との中間に、本丸に入る極楽橋が掛かつてゐる。
森鴎外 大塩平八郎 青空文庫
焼け焦げたような顔色から推してこの男が、焔硝のけむりはともかく、煙草のけむりには相当お馴染になっていることが窺われた。
または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 死せる魂 青空文庫
「あとになって軍用の荷物をあけて見たら、あなた、桜沢口の方へは鉄砲の玉ばかり行って、大平口の方へはまた焔硝(火薬)ばかり来ておりましたなんて。
第一部下 夜明け前 青空文庫
カチカチ刃物の音がしたり、ザクザク甲冑の音がしたり、プーンと焔硝の匂いがしたり、怒鳴り廻る声が聞こえたり、にわかに物騒になりましたんで。
国枝史郎 任侠二刀流 青空文庫