習々
習々
名詞
標準
文例 · 用例
さうして其れに習々たる秋風の感觸の加はつた場合に此等のあらゆる實感の複合系を唯十七字で云ひ盡くせと云はれたとして巧に此れを仕遂げ得る人は稀であらう。
— 寺田寅彦 『天文と俳句』 青空文庫
風は習々と東方から船尾を拂つて船首へと吹き出してゐるのだ。
— 有島武郎 『潮霧』 青空文庫
之に近づきて之をみるに石吻磊呵たる間習々として熱湯の飛ぶものたり。
— 長塚節 『草津行』 青空文庫
琅※洞訪問、あやにく不在、その代りに多摩川観賞、二子橋畔春風習々春光熈々。
— 種田山頭火 『旅日記』 青空文庫
暫し浴後を涼みゐる貫一の側に、お静は習々と団扇の風を送りゐたりしが、縁柱に靠れて、物をも言はず労れたる彼の気色を左瞻右視て、「貴方、大変にお顔色がお悪いぢや御座いませんか」 貫一はこの言に力をも得たらんやうに、萎え頽れたる身を始て揺りつ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
七椀|吃し得ざるに也ただ覚ゆ両腋習々清風の生ずるを。
— 茶の本 『茶の本』 青空文庫
七椀吃し得ざるに也ただ覚ゆ両腋習々清風の生ずるを。
— 茶の本 『茶の本』 青空文庫
木立に中って習々と鳴った。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫