端なくも
はしなくも
副詞
標準
unexpectedly
文例 · 用例
斯く感ずると共に余の胸は大に開けて、札幌を出でてより歌志内に着くまで、雲と共に結ぼれ、雨と共にしほれて居た心は端なくも天の一方深碧にして窮りなきを望んだやうな気がして来た。
— 國木田独歩 『空知川の岸辺』 青空文庫
時には端なくもその古綿のやうな雲が破れて青空を見せる。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
」といったが、端なくも見えて、急き込む調子。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
私は端なくも、昨夜ローマ府からの※車の中で讀んだ『小公子』といふ小説中の、あの愛らしい/\小主人公を聯想した。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
私は何氣なく衣袋を探つて、双眼鏡を取出し、度を合せて猶ほよく其甲板の工合を見やうとする、丁度此時先方の船でも、一個の船員らしい男が、船橋の上から一心に双眼鏡を我が船に向けて居つたが、不思議だ、私の視線と彼方の視線とが端なくも衝突すると、忽ち彼男は双眼鏡をかなぐり捨てゝ、乾顏に横を向いた。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
」との老先生の先夜の言葉を今更のように怪しゅう思って、彼は途々この一言を胸に幾度か繰返した、そして一念|端なくもその夜の先生の怒罵に触れると急に足が縮むよう思った。
— 国木田独歩 『富岡先生』 青空文庫
否々、われも樂しかりし日なきにあらず、その樂しかりし日をのみ憶ひてあるべきに、君が昔話を聞きて、端なくもわが心の裡に雕られたる圖を繰りひろげつゝ、身のめぐりなるめでたき畫どもを忘れたりとて、姫は我に先だちて歩を移しき。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
かかりしほどに、一日朝鮮変乱に引き続きて、日清の談判開始せられたりとの報、端なくも妾の書窓を驚かしぬ。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
作例 · 標準
端なくも(はしなくも)道で旧友にばったり出会い、驚いた。
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長年探し求めていた資料が、端なくも(はしなくも)古本屋で見つかった。
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彼は、端なくも(はしなくも)このプロジェクトのリーダーに抜擢された。
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