鍾愛
しょうあい
名詞名詞-の形容詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
deep affection
文例 · 用例
太子は王の愛重厚ければ珠くらいの事で殺されじ、首相は智者ゆえ何とか珠を尋ね中つべし、第一長者は最も財宝に富めばすいた珠を奉り得べく、第一遊君は多人が心を掛くるから日頃の思いを晴らしもらうはこの時と、必ず珠を償う者あるべしと考えてこの四人を同謀と虚言したと答えたので、王その智慧を感じますます鍾愛した。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
尤も一と頃|倫敦の社交夫人間にカメレオンを鍾愛する流行があったというが、カメレオンの名代ならYにも勤まる。
— 内田魯庵 『三十年前の島田沼南』 青空文庫
黄蜀葵、土耳古皇帝鍾愛の花、麻色に曇つた眼、肌理こまかな婀娜もの――おまへの胸から好い香がする、潔白の氣は露ほどもない香がする。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
千代は絶えなんとする渋江氏の血統を僅に繋ぐべき子で、あまつさえ聡慧なので、父母はこれを一粒種と称して鍾愛していると、十九歳になった安永六年の五月三日に、辞世の歌を詠んで死んだ。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
鍾愛の、美しい孫姫さんが、御方(姫の住居―離れたお部屋)に乳母たちにかしずかれていた。
— 長谷川時雨 『渡りきらぬ橋』 青空文庫
男を坪太郎と名づけ、鍾愛此上無かりしが、此|男子、生得|商売の道を好まず、稚き時より宇治|黄檗の道人、隠元禅師に参じて学才人に超えたり。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
鍾愛おかなかった末子の死は、一家をどれ程悲嘆せしめたかわからなかった。
— 杉田久女 『梟啼く』 青空文庫
其上、鍾愛・未練・執着の心持ちをこめて言ふ時の一種の独立語の様な用途をさへ開いて来た。
— ――語尾「し」の発生―― 『形容詞の論』 青空文庫
作例 · 標準
老王は末の王女をことのほか鍾愛し、常に傍らに置いた。
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師が鍾愛したそのバイオリンは、没後、最も優秀な弟子に受け継がれた。
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一粒種の息子に対する彼女の鍾愛ぶりは、周囲が驚くほどだった。
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