水っ洟
みずっぱな
名詞
標準
文例 · 用例
鼻はこする、水っ洟はかむ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
僕は、高等科で教わったが……赤髭コって渾名でね、先生よく水っ洟をチカチカ光らせてやって来たもんだ」 小学校時代の話になった。
— 矢田津世子 『茶粥の記』 青空文庫
水っ洟が顔に散った。
— 李孝石 『蕎麦の花の頃』 青空文庫
十月の素袷、平手で水っ洟を撫で上げながら、突っかけ草履、前鼻緒がゆるんで、左の親指が少し蝮にはなっているものの、十手を後ろ腰に、刷毛先が乾の方を向いて、とにもかくにも、馬鹿な威勢です。
— 密室 『銭形平次捕物控』 青空文庫
寒い日には、親爺の鼻さきには水ばなのしずくが止まっている。
— 黒島傳治 『小豆島』 青空文庫
で親爺に鼻のさきに水ばなをとまらせていたものだ。
— 黒島傳治 『小豆島』 青空文庫
──俺等が生きとるうちにゃなか/\そこまで行かない」と、水ばなをすゝり上げた。
— 黒島傳治 『小豆島』 青空文庫
それよりも、もしあの学生が「藪柑子集」を読んだとしたら、その内容から自然に想像するであろうと思われる若い昔の藪柑子君の面影と、今ここで、水ばなをすすりながら「性的犯罪考」などをあさっている年取った現在の自分の姿との対照を考えると、はなはだ滑稽でもあり、また少しさびしくもあった。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫