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女帯

おんなおび
名詞
1
標準
women's kimono sash
文例 · 用例
不審に思い、中を開けて見ると現われたのが一筋の女帯
国木田独歩 酒中日記 青空文庫
お末が単衣の上に羽織を着て、メレンスの結び下げの男帯の代りに、後ろの見えないのを幸ひに一とまはりしかない短い女帯をしめるやうになつた頃から、不景気不景気と云ふ声がうるさい程聞こえ出した。
有島武郎 お末の死 青空文庫
桔梗、萩、女郎花、一幅の花野が水とともに床に流れ、露を縫った銀糸の照る、彩ある女帯が目を打つと同時に、銑吉は宙を飛んで、階段を下へ刎ね落ちた。
泉鏡花 神鷺之巻 青空文庫
廊下には草花の床が女帯ほどの幅で長く続いている。
鈴木三重吉 千鳥 青空文庫
脊のヒヨロ高い、三十前後の、薄髯の生えた、痩せこけた頬に些の血色もない、塵埃だらけの短かい袷を着て、穢れた白足袋を穿いて、色褪せた花染メリンスの女帯を締めて、赤い木綿の截片を頸に捲いて、……俯向いて足の爪尖を瞠め乍ら、薄笑をして近づいて来る。
石川啄木 葬列 青空文庫
自分でよそゆきの女帯を締め直した時は次第に心の昂奮を覚えた。
島崎藤村 ある女の生涯 青空文庫
きのう用事があって高島屋の店の前を歩いていたら、横の方の飾窓に古い女帯や反物の再生法の見本が陳列されていた。
宮本百合子 新しい美をつくる心 青空文庫
このせち辛い世の中に、龍村平蔵さんの如く一本二千円も三千円もする女帯を織つてゐると云ふ事は或は時代の大勢に風馬牛だと云ふ非難を得るかも知れない。
芥川龍之介 龍村平蔵氏の芸術 青空文庫