沈み掛ける
しずみかける
動詞
標準
文例 · 用例
竹やぶの細い葉を一枚一枚キラキラ強い金色にひらめかせながら西の山かげに太陽が沈みかけると、軽い蛋白石色の東空に、白いほんのりした夕月がうかみ出す、本当に空にかかる軽舸のように。
— 宮本百合子 『田舎風なヒューモレスク』 青空文庫
爛々たる太陽が沈みかけると、ラザルスは荒野の方へ出かけて、まるで一生懸命になって太陽に達しようとでもしているように、夕日にむかって一直線に歩いて行った。
— ラザルス 『世界怪談名作集』 青空文庫
夕日がいっそう大きく紅くなって、西の地平線へだんだんに沈みかけると、盲目のラザルスはその後を追ってゆく途中、頑丈ではあったが又いかにも弱々しそうに、いつも石につまずいて倒れた。
— ラザルス 『世界怪談名作集』 青空文庫
こうして陽の沈みかけるのを待って、さ、ブレタブリックの塔へのぼろう。
— 白夜幻想曲 『踊る地平線』 青空文庫
天気はどうだと思って西側の窓をのぞくと、ユンクフラウは真白に屹えて、丁度その上に沈みかけるオリオンが見えた。
— 辻村伊助 『スウィス日記』 青空文庫
太陽が小豆島の頂きに沈みかける時が来ると、やがてこの船の極楽境が現出するのである。
— 高浜虚子 『別府温泉』 青空文庫
「家中の者に逢つて、急いで歸るとしようか」 平次は沈みかける夕陽を眺めて居ります。
— 富士見の塔 『錢形平次捕物控』 青空文庫
六 すこし雰囲気が沈みかける。
— 吉川英治 『梅里先生行状記』 青空文庫