蹣跚
まんさん
形容詞-たる副詞-と
標準
staggering
文例 · 用例
円タクで白山坂上にさしかかると、六十恰好の巌丈な仕事師上がりらしい爺さんが、浴衣がけで車の前を蹣跚として歩いて行く。
— 寺田寅彦 『KからQまで』 青空文庫
たといきさまが、観音様の化身でも、寝ちゃならない、こら、行けというに」 三「伯父さんおあぶのうございますよ」 半蔵門の方より来たりて、いまや堀端に曲がらんとするとき、一個の年紀少き美人はその同伴なる老人の蹣跚たる酔歩に向かいて注意せり。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
東京には、こういう娘がひとりで蹣跚の気持ちを牽いつつ慰み歩く場所はそう多くなかった。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
東京には、かういふ娘がひとりで蹣跚の気持ちを牽ひつつ慰み歩く場所はさう多くなかつた。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
国民学校教師、野中弥一、酔歩蹣跚の姿で、下手より、庭へ登場。
— ―――一幕三場 『春の枯葉』 青空文庫
そういうわけで、僕は仏蘭西へ――わけても、この「よひどれ」の詩人が、そこの酒場でアプサンを呷り、そこのマロニエの並木の下を蹣跚とよろめいて行った、あのパリへ行きたいと思ったのです。
— 中島敦 『十年』 青空文庫
一体私は、此叔父の蹣跚した千鳥足と、少しでも慌てた態を見た事がなかつた。
— 石川啄木 『刑余の叔父』 青空文庫
老いたる教師ハツバス・ダアダアのボルゲエゼ家の車の章に心づきて、蹣跚たる歩を住め我等を禮したるは、おもはずなる心地せらる。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
作例 · 標準
老人は足元がおぼつかず、蹣跚として歩いていた。
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泥酔した彼は、体を揺らしながら蹣跚と家路についた。
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重い荷物を抱え、彼女は疲れた様子で蹣跚と階段を上った。
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