茶亭
ちゃてい
名詞
標準
文例 · 用例
昔の僕には、茶亭に芸者遊びをする中年者の気持ちが、どうしても不思議でわからなかった。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
ある日曜日の朝のうち真佐子と女の子を連れて、ロマネスクの茶亭へ来て、外字新聞を読んだりしていた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
そのあとのロマネスクの茶亭に腰掛けて真佐子は何を考えているか、常人にはほとんど見当のつかない眼差しを燻らして、寂しい冬の日の当る麻布の台をいつまでも眺めていた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
頓て、此集會も終ると、十|時間近で、いよ/\弦月丸へ乘船の時刻とはなつたので、濱島の一家族と、私とは同じ馬車で、多の人に見送られながら波止塲に來り、其邊の或茶亭に休憇した、此處で彼等の間には、それ/\袂別の言もあらうと思つたので、私は氣轉よく一人離れて波打際へと歩み出した。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
四 大谷川の源頭の流れに對し、華嚴の大瀑布を右手の軒近く看て、小茶亭が立つてゐる。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
どこかで茶でも飲まうではないか、茶店ぐらゐはあるだらうと言へば、ありますありますと答へながら、赤い腕章の制帽はそれでも一軒の葭簀の茶亭は通り越してしまふ。
— 北原白秋 『日本ライン』 青空文庫
どこかで茶でも飲もうではないか、茶見世ぐらいはあるだろうといえば、ありますありますと答えながら、赤い腕章の制帽はそれでも一軒の葭簀の茶亭は通り越してしまう。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫
幽雅な繁みと茶亭と、晩夏の日射と蝉の声と。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫