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寄せ合う

よせあう
動詞-五段-ウ行
1
標準
to press against each other
文例 · 用例
二筋、三筋、流れを合せて、濤々たる水面を、幾艘、幾流、左右から寄せ合うて、五十傳馬船、百傳馬船、達磨、高瀬、埃船、泥船、釣船も遠く浮く。
泉鏡太郎 深川淺景 青空文庫
およそ半時間は連続いたし候ひしならむ、やがて最後の一人の、身体黒く足赤きが眼前をよぎり候あと、またひらひらと群集左右より寄せ合うて、両側に別れたる路を塞ぎ候時、その過行きし方を打眺め候へば、彼の怪物の全体は、遥なる向の坂をいま蜿り蜿りのぼり候|首尾の全きを、いかにも蜈蚣と見受候。
泉鏡花 凱旋祭 青空文庫
娘は目白の学校への往復に、その川べりのどこかの男の仕事場で度々|出遇い、始めはただ好感を寄せ合う目礼から始まって、だんだんその男と口を利き出すようになった。
岡本かの子 河明り 青空文庫
ことに、暗い一室に、結び燈臺も細々としかともつてゐない一室に、二人の男女が身を寄せ合うて打伏すやうにしてゐたさまが、今でもはつきりと眼の前に浮んで來た。
田山花袋 道綱の母 青空文庫
それでも、巨大な幼児の脳にすり込まれた「ここに生きよ」との神の声は、再び眠りに落ちることも、ぬくもりを求めて仲間たちが肌を寄せ合う溜まりに這い入ることも彼に許さなかった。
富田倫生 パソコン創世記 青空文庫
この三斎屋敷の、奥深いところで、奇怪な親子が、めいめいの慾と執着とに、魂を、燃やしている頃、この屋敷から程近い、とある普請場の板がこいの物影に、何やら身を寄せ合うようにして、ひそひそと物語っている男女の影―― さては、人目を忍ぶ逢い引きか?
三上於菟吉 雪之丞変化 青空文庫
いつも飛行機に乗っているような彼女と、元来はのんびりした物にこだわりのない彼とは、調子が合うのかも知れないが、それがどちらからも一図に心を寄せ合うと、これはどうにもいけないと私にも危ぶまれるのだった。
豊島与志雄 死ね! 青空文庫
夏の暑い日には、演習に来た兵隊さんが汗を乾かし、俄か雨のときには、若い二人づれがこのベンチのうえで身体を寄せ合うようにして、じっと雨脚をながめていたりする。
馬と老人 キャラコさん 青空文庫
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