道人
どうじん
名詞
標準
文例 · 用例
思うに世道人心と深く関係するところに相違ないのであろう、帝皇の稜威が、全く上代に復して、歌壇に偉人の顕れたと云うも、偶然のようで決して偶然ではないのである。
— 伊藤左千夫 『正岡子規君』 青空文庫
昔その唐の都の大道を、一時、その何でござりまして、怪しげな道人が、髪を捌いて、何と、骨だらけな蒼い胸を岸破々々と開けました真中へ、人、人という字を書いたのを掻開けて往来中駆廻ったげでござります。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
そのかわり、悟った道人のようなあッはッはッはッ。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
ぢやがさ、天道人を殺さずかい。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
私たちが店を出るときに、主人は私に「この東海道には東海道人種とでも名付くべき面白い人間が沢山いるんですよ」と説明を補足した。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
狂ったピアノのように狂っている世道人心を調律する偉大な調律師は現われてくれないものであろうか。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
前者の場合には世道人心を善導し、後者の場合には惨禍と擾乱を巻き起こした例がはなはだ多いようである。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
然るにても其の餘りの美しさに、ひととなりて後國を傾くる憂もやとて、當時國中に聞えたる、道人何某を召出して、近う、近う、爾よく此の可愛きものを想せよ、と仰せらる。
— 泉鏡花 『妙齡』 青空文庫