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山紅葉

やまもみじ
名詞
1
標準
文例 · 用例
惜むらくは時尚ほ早くして、全山紅葉の奇を見る能はざるをと我は思ひぬ。
田山花袋 秋の岐蘇路 青空文庫
山紅葉も木犀も白い枝を寒さうに張つてゐて、庭の眺めは雪のせゐか寒々としてみえた。
林芙美子 風媒 青空文庫
下には薄紫に遠山紅葉の裾模様のあるちりめんの長じゅばんを着て、白はかたの細帯をまいていた。
長谷川時雨 明治座今昔 青空文庫
山紅葉だが、赤色から黄色にいたる色どりがぼーっとかすんでいる。
豊島与志雄 山上湖 青空文庫
常見てはありとも見えぬ辺に、春来れば李や梅が白く、桃が紅く、夏来れば栗の花が黄白く、秋は其処此処に柿紅葉、白膠木紅葉、山紅葉が眼ざましく栄える。
徳冨健次郎 みみずのたはこと 青空文庫
白老の名誉町民第一号の氏にたいし、いま老人の人達は、全山紅葉の時期までには氏の胸像を完成させ、その除幕式をかねて高橋氏の功績|顕彰会をひらこうと、まさに町ぐるみ一丸となって、その達成に全力をあげている。
――アイヌの慈父・高橋房次―― 生きているコタンの銅像 青空文庫
――山下の木戸や、せいぜいが仁王堂附近まで進んでは、死屍に死屍を積み、もう黒バミ初めた山紅葉より可惜に、たくさんな兵を散り急がせては、どっと退却を繰返すにすぎなかった。
帝獄帖 私本太平記 青空文庫
ドウダン、ヤマモミジ、一行寺、大盃、イタヤ、ハツシモ、など云う類の楓や銀杏は、深く浅く鮮やかにまた渋く、紅、黄、褐、茜、紫さま/″\の色に出で、気の重い常緑木や気軽な裸木の間を彩どる。
徳冨健次郎 みみずのたはこと 青空文庫