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掏児

すり
名詞
1
標準
文例 · 用例
自分が百円持って銀行に預けに行く途中で、掏児に取られた体にして届け出よう、そう為ようと考がえた、すると嫌疑が自分にかかり、自分は拘引される、お政と助は拘引中に病死するなど又々浅ましい方に空想が移つる。
国木田独歩 酒中日記 青空文庫
ちようど、掏児や博徒の親方が、其手下に、警察の意嚮を伝へるといつたやうな具合のものである。
折口信夫 呪詞及び祝詞 青空文庫
あっしゃ、何を隠しましょう、中国筋からこの江戸表まで、あの侍の懐を狙って付いて来た、道中|稼ぎの掏児で、別府の新七というもんです」「じゃ掏児か」「へい、これでも、中国筋では、少しは知られているチボでございます。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫
最初は、その自白も疑ってみたが、彼の掏児であることは、いくらでも証拠だてられた。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫
自身番の番太郎に手伝わせて、掏児の別府新七を、奉行所の揚屋へ差送った後、東儀与力は、もはや暗黒の迷宮から曙光をつかんだような気持で、さらに、次の電撃的な飛躍の手順を立てた。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫
犯罪人の心理とは、決して、そうしたものではない」「然るに、天運の尽くるところか、その折、郁次郎の懐中物を狙っていた掏児があったのです。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫
「して、掏児の新七は」「入牢させてあります」「この儀は、江漢が、後になって、闡明いたそう。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫
それは例の唖男と、郁次郎の紙入れを掏った別府の新七という掏児をここへ呼んで、対決させてみたいと思うのじゃ。
吉川英治 牢獄の花嫁 青空文庫