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日済し

ひなし
名詞
1
標準
文例 · 用例
親孝行で綺麗で、掃溜に鶴の降りたような清純な感じのするのが、幾日か滞った日済しの金――といっても、緡に差した鳥目を二本、袂で隠してそっと裏口から覗くと、開けっ放したままの見通しの次の間に、人相のよくない烏婆アが、手拭で縊り殺されて、凄まじくも引っくり返っていたのです。
六軒長屋 銭形平次捕物控 青空文庫
ゆうべ娘のお美乃を小石川の叔母のところへやったのも日済しの払いが溜って、お六に目の玉の飛び出るように催促を受け、思案に余っての工面だ。
六軒長屋 銭形平次捕物控 青空文庫
得石はそこで、金を遊ばせておく手はないと考え、門七に相談して、日済し貸しをやらせてみたが、これもまず順当に儲けをあげ、現在では貸し金の総額が百二十両あまりになっていた。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫
もちろん「日済し」のほうを主にしているが、問屋町が近いので、去年から三十日限の「時貸し」もするようになった。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫
「そうかもしれないが」と彼は不決断に云った、「それとこれとは話が違うから」「あの三人は先生のことをよく知っていますよ、海石のことも、豊島屋のことも、日済し貸しのことも」とおみのは云った。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫
いかがわしい治療のことも耳にはいっていたし、兼業を許されない医者が料理茶屋をやり、宿屋のほうでは「日済し貸し」までやっているという事実もわかった。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫
「瓦版に出たから、借金をしている連中はよろこんだろう」と千之助は呟いた、「――まえには仲次郎に金を恵み、二番めには日済しの借金で困っている者たちを助けた、しかし、二人を殺すのが目的だったことに紛れはない」 それは殺しかたと、椿の花弁を一枚だけ置いたことでわかる。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫
豊島屋のあくどい日済し貸しで苦しんでいた人たち。
山本周五郎 五瓣の椿 青空文庫