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火筒

ほづつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
竹鉄砲紙の弾丸よし、花火筒につめよ押しこめ、煙硝よ染めとはじけと、ぱんぱんと響け、火花よ飛びちれと、幼な児我は。
北原白秋 夢殿 青空文庫
その洲には赤い旗がひるがえり、数百の花火筒が林立した前の日であった。
北原白秋 木曾川 青空文庫
それは、どこから探して来たものか水夫長が、支那製の爆竹に点火して、二人の霊に手向けたものであったが、その花火筒のアクドイ色彩を両手にブラ下げて、起重機の蔭から舷側によろめき出た水夫長のうしろ姿が、不思議なほどゲッソリして見えた。
夢野久作 幽霊と推進機 青空文庫
いってえ、蒸気車というものは地獄の火の車から考え出したのだそうでげすが、大勢を車へ載せて、車の下へ火筒をつけて、その中で石炭をどんどん焚きやすから、車の上に乗っている大勢は、寒気を忘れて遠路の旅行ができるという理窟でげす、なんと考えたものじゃあげえせんか。
新月の巻 大菩薩峠 青空文庫
諸将はこのことを知らぬから、行長の決然たる壮語、叱咤、万億の火筒の林も指先で摧くが如き壮烈無比なる見幕に驚いた。
坂口安吾 二流の人 青空文庫
さすがに互ひに川の中は近いので、花火のしまひに、それが吉例の、火筒の船の人達が、とんと、西洋の画にある悪魔のやうに、船べりでぴよんぴよん踊つて、ばしやんばしやん川の中へ飛込む。
木村荘八 花火の夢 青空文庫
「どうした、八」「押入の中に、こんなものがありましたよ、花火筒の孫見てえなのが」 八五郎が持つて來たのは、長さ二尺、太さ親指ほどの、節を拔いた竹で、その上を嚴重に紙を卷いて糊附けにし、更に太い凧糸ほどの紐で、念入に捲き込んだ品だつたのです。
綾の鼓 錢形平次捕物控 青空文庫
――そこで、長い羅宇に紐を卷いて、花火筒の手輕なものゝやうな鐵砲をつくり、中へ煙硝を詰めて、鏨を鉛玉の代りに撃ち出すことを考へた。
花見の留守 錢形平次捕物控 青空文庫