座客
ざきゃく
名詞
標準
文例 · 用例
」 一言簡潔にして更に妙で、座客ぐうの音も出ず愕然としてこれを見れば、蓋し三味線が、割前の一座を笑ったのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
アヌンチヤタが家にて即興の詩を誦んじ座客を驚しゝは誰ぞ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
わが此詞は果して座客をして耳を※てしめ、人々は爭ひ進みて、願はくはその奇術を見ることを得んと云へり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
座客は皆我傍に集ひて、わが博愛の心を稱へ、わが即興の作を讚む。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
市長の姪の去りしには、座客氣付きぬれど、皆その心の優しきこと姿の美しきにかはらずとて、讚め稱へて已まざりき。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
見つめらるる人は、座客のなめなるを厭ひてか、暫し眉根に皺寄せたりしが、とばかり思ひかへししにや、僅に笑を帯びて、一座を見度しぬ。
— 森鴎外 『うたかたの記』 青空文庫
座客が日ごろ親しみの無い他郷の人であり、もしくは作法を弁えぬ武骨者ばかり多くなると、ただの女性はいよいよその任務に堪えず、次第に専門の修練を経てきた者にこれを委ねる傾きが、都市には著しくなってきたのである。
— 柳田国男 『木綿以前の事』 青空文庫