人も無げ
ひともなげ
形容動詞名詞-の形容詞
標準
arrogant
文例 · 用例
其の人も無げなる事、恰も妓を傍にしたるが如し。
— 泉鏡太郎 『甲冑堂』 青空文庫
もはや日没ちかく、残光を浴びて山の峯々が幽かに明るく、線の起伏も、こだわらずゆったり流れて、人生的にやさしく、富士山の、人も無げなる秀抜と較べて、相まさること数倍である、と笠井さんは考えた。
— 太宰治 『八十八夜』 青空文庫
人も無げなことをしやあがる。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
ははは、」 人も無げに笑う手から、引手繰るように切符を取られて、はっと駅夫の顔を見て、きょとんと生真面目。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
小夜具を被って、仁王|立、一斗|樽の三ツ目入道、裸の小児と一所になって、さす手の扇、ひく手の手拭、揃って人も無げに踊出した頃は、俄雨を運ぶ機関車のごとき黒雲が、音もしないで、浮世の破めを切張の、木賃宿の数の行燈、薄暗いまで屋根を圧して、むくむくと、両国橋から本所の空を渡ったのである。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
その人も無げなる事、あたかも妓を傍にしたるがごとし。
— 泉鏡花 『一景話題』 青空文庫
果せる哉、件の組はこの勝負に蓬き大敗を取りて、人も無げなる紳士もさすがに鼻白み、美き人は顔を赧めて、座にも堪ふべからざるばかりの面皮を欠されたり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
それから堀田は、シヨパンが何うの、メンデルスゾーンの憂鬱な旋律が何うのとかと酒から音楽へ移つて他人も無げな通を振りまきながら次第に濃厚に女に戯れはじめるのであつたが、何うしたわけかやゝともすれば手洗場へ立つて行くのであつた。
— 牧野信一 『街角』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、自分の失敗を棚に上げて、人も無げに他人のせいにする。
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彼女は、高級ブランドのバッグをひけらかし、人も無げに歩いていた。
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あの評論家は、自分の意見に絶対の自信があるようで、人も無げな態度をとる。
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