宿内
しゅくない
名詞
標準
文例 · 用例
宿場らしい高札の立つところを中心に、本陣、問屋、年寄、伝馬役、定歩行役、水役、七里役(飛脚)などより成る百軒ばかりの家々が主な部分で、まだそのほかに宿内の控えとなっている小名の家数を加えると六十軒ばかりの民家を数える。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
宿内では二組に分かれてのお日待も始まる。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
福島役所への訴訟沙汰にまでなった山論――訴えた方は隣村湯舟沢の村民、訴えられた方は馬籠宿内の一部落にあたる峠村の百姓仲間である。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
やむなく宿内から人別によって狩り集め、女馬まで残らず狩り集めても、継立てに応じなければならない。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
万一和田峠に破れたら、諏訪勢は樋橋村を焼き払うだろう、下諏訪へ退いて宿内をも焼き払うだろう、高島の方へは一歩も入れまいとして下諏訪で防戦するだろう、そんなことを言い触らすものがある。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
その「万一」がもし事実となるとすると、下原村は焼き払われるだろう、宿内の友の町、久保、武居も危ない、事急な時は高木大和町までも焼き払い、浪士らの足だまりをなくして防ぐべき諏訪藩での御相談だなぞと、だれが言い出したともないような風評がひろがった。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
四、五人ずつの浪士は交代で敵の夜襲を警戒したり、宿内の火の番に回ったりした。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
にわかに宿内の光景も変わりつつあった。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫