肉叉
にくさ
名詞
標準
fork
文例 · 用例
」 と無口な學士にしては、滅多と無い叮嚀な説明をして、ガチヤン、肉叉と刀を皿の上に投出し、カナキンの手巾で慌しく口の周を拭くのであツた。
— 三島霜川 『解剖室』 青空文庫
従来義理に逼られて三度ばかし肉叉を手にとつた事があるが、三度が三度とも赤痢になつた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
外科医の一人は堅いビフテキの一|片を肉叉の尖端へ突きさして、その昔基督がしたやうに、「お皿のなかのビフテキめ、羊の肉ならよかんべえ、もしか小猫の肉だつたら、やつとこさで逃げ出しやれ。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
西洋料理を食べるに、肉叉を使はないで、何もかも肉刀で片づけてしまふ人がよくある。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
アメリカの六代目大統領ジヨン・クインシ・アダムスは、国祖のそれと違つて肉叉で食事をしたので、夫人はそれが気がかりでならなかつたものか、お客があると極つたやうに、「御免遊ばせよ、宿はながく巴里に居ましたので、つい彼地の癖がつきましてね。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
それから頬杖をついて、きょとんとした眼付をして、取止めもない思いを辿っているうちに、空気が人いきれで重くなって、人々のさざめきや、皿の音や、酒杯に肉叉の触れる音や、さては煙草の煙りのために朦朧と燈りの暈った中から音楽がはじまった。
— モーリス・ルヴェル Maurice Level 『孤独』 青空文庫
それと一緒に俄かに空腹を感じて来たので、そこにあった黒|麺麭を左手に掴み、右手で肉叉を使ってハムエッグスを掬いながら、野獣のように噛じり、頬張り、且つ呑み込んだ。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
さうして肉刀をとり、肉叉をとつて話を逃れようとした。
— 新聞記者を憎むの記 『貝殼追放』 青空文庫
作例 · 標準
洋食のマナー教室で、肉叉とナイフの正しい持ち方を教わった。
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格式高いレストランのテーブルには、銀色に輝く肉叉が美しくセットされている。
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焼き上がった大きな塊肉を、肉叉でしっかりと固定してから切り分けていく。
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