生乾き
なまかわき異読 なまがわき
名詞-の形容詞名詞
標準
half-dried
文例 · 用例
その柔い生乾きの煎餅に似たものを、食後の客の前に出してアルコールランプの皿鍋が程よく焼けると、その中でシャンパンとリキールグラシ、マルニエ、コルドン、ルージュを注ぎ込んだオレンジのバタで、料理人が揚げる。
— 岡本かの子 『食魔に贈る』 青空文庫
毎日のように、水に浸した乾飯や、生乾きの魚肉のあぶったものなどを口にする苦しみが、骨身にこたえてきた。
— 菊池寛 『俊寛』 青空文庫
肩させ裾させの虫の声は、壁も生乾きの家を争わねばならない幾百万の店子の耳にいかなる秋を告げるだろうか。
— 宮本百合子 『私の感想』 青空文庫
神原喜作は、殊に自分が最初に口火を切つた責任者だといふ自覚があるらしく、あのづぶ濡れになつた下半身がいつのまにか生乾きになり、寒さのために硬はゞつた裾をばくばくさせ、方々を歩きまはつて説いた。
— 田畑修一郎 『医師高間房一氏』 青空文庫
途中一人の老女が竹竿に太刀魚をかけて乾物をつくっていたが、その生乾きの具合がいかにもうまそうなので、米国給与のものすごい御馳走になっていはしたものの、黄金色の沢庵やパリパリする白菜の漬物などと一緒に、熱い番茶をかけてサラサラやる白米の御飯を思い出し、ちょっとよだれが出そうになった。
— ある新聞記者の見た敗戦 『比島投降記』 青空文庫
雨で湿けた、生乾きに似た壁の匂いがムッと鼻を衝いて、また小銃が、砲声が、ワッワッワーッというような何とも分らない大ぜり合いのような声々が、近まってきてはまた遠のいていった、狸囃子のそれのように。
— 正岡容 『小説 圓朝』 青空文庫
南風であった為か、瀑壺に落ちてずぶ濡れになって以来、衣物は絶えず生乾きであったにも拘らず、シャツに単衣一枚で左程寒くは感じなかった。
— 木暮理太郎 『木曾駒と甲斐駒』 青空文庫
生乾きの脛に袷の裾をさばいて、うねうねとした黒土の小道を、上の森陰の部落をさしていっさんに上って行った。
— 林不忘 『煩悩秘文書』 青空文庫
作例 · 標準
梅雨の時期に部屋干しをすると、洗濯物が生乾きの嫌な臭いを放つことがある。
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髪が生乾きのまま寝てしまうと、翌朝の寝癖がひどくなるだけでなく地肌にも良くない。
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接着剤が生乾きのうちにパーツを固定しようとしたが、案の定すぐに剥がれてしまった。
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