簾戸
すど
名詞
標準
bamboo door
文例 · 用例
簾戸を漏れる燈の影が、凉しく縁側を越えて庇の屋棍瓦にその末を投げてゐる。
— 水野仙子 『夜の浪』 青空文庫
ことこと、ことことと簾戸を搖る潮風と、絶間ない濤聲に、はたはたと廊下を行く草履の音を空聞きして、民子はまたしてもふとあの可憐なおとなしい婢のことなども思ひやつた。
— 水野仙子 『夜の浪』 青空文庫
表二階にも誰か一組客があって、芸者たちの出入りする姿が、簾戸ごしに見られた。
— 徳田秋声 『挿話』 青空文庫
日除けの簾戸で暗く感ぜられる角座敷の入口に足を踏み入れた時、わたしは正面に坐つてゐる青木の父親をチラと見た。
— 犬養健 『愚かな父』 青空文庫
お久美の意思が、そう固くきめられたとき、簾戸があいて、庄吉の元気な顔が、茶の間へはいって来た。
— 林不忘 『あの顔』 青空文庫
私も御飯喫べたら後から行きまつさ』と云つて台所の方へ簾戸を開いて這入つた。
— 死線を越えて 『死線を越えて』 青空文庫
一二 天神の杜 さて、さっきから、簾戸一重へだてた茶の間に坐りこんで、聞き耳を立てていたお祖母さんに、店の話声が逐一聞えていないはずはなかった。
— 第三部 『次郎物語』 青空文庫
」 お祖母さんは、次郎の気持にはまるで無頓着らしく、仙吉にそう言うと、すっと頭をひっこめて簾戸をしめた。
— 第三部 『次郎物語』 青空文庫
作例 · 標準
夏になると、涼やかな風を通すために建具を簾戸に入れ替える。
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簾戸越しに差し込む柔らかな光が、和室に涼を運んできた。
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老舗旅館の廊下には、職人の技が光る美しい簾戸が並んでいる。
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