感じ入る
かんじいる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to be deeply impressed (by)
文例 · 用例
それは恰度、音楽に鈍感な女の人が、オーケストラを聴いてゐて、フリュートなぞが単独に吹奏される部分でだけ、音そのものの物理的な快味にだけ感じ入るのに似てゐて、私は明治以降の殆んど全ての文学者が、外国文学の作品を読む時も、そんなやうなものであつたと云つても、強ち過言とは思はないのである。
— 中原中也 『撫でられた象』 青空文庫
犯罪の子細などには慣れっこであるはずの刑事探偵ですら、この男の話には深く感じ入るものがあったらしい。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
あつぱれ剛なる最期の際、感じ入る。
— 大町桂月 『國府臺』 青空文庫
マア、僕らは、きょう千載に一遇の機会で、お目にかかれたというわけだ」「ううむ、そんな珍物かね」と、温厚学究君子のケプナラ君は感じ入るばかり。
— 遊魂境 『人外魔境』 青空文庫
お身の孝心は、宗城、感じ入るが、父上一人の御機嫌をとるために、島津の家を亡ぼして、それが、賢人の道かの」 斉彬は、微笑して「亡びもせん。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
眞に其の處分有る人を見れば、實に感じ入る也。
— 西郷隆盛 『遺訓』 青空文庫
実体そのものの価値を観てそれに感じ入る。
— 北大路魯山人 『古九谷観』 青空文庫
其御堪能さにお伴の者は、手を拱して感じ入るのみであった。
— 木暮理太郎 『秩父宮殿下に侍して槍ヶ岳へ』 青空文庫
作例 · 標準
若い身空でこれほどまでに家業に打ち込む彼の殊勝な心がけには、誰もが深く感じ入った。
老画家の筆致から溢れ出す生命力に、会場を訪れた人々はしばし言葉を失い、ただ静かに感じ入っていた。
遭難者の救出に命を懸けた隊員たちの無私の精神に感じ入り、町を挙げての支援活動が始まった。
異国の地で出会った人々の温かいもてなしと慈愛に満ちた眼差しに、彼は心の底から感じ入った。