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引っ掻く

ひっかく
動詞
1
標準
文例 · 用例
なぜならばこの種の魅力は、皮膚の表面を引っ掻くような、軽い機智的のものに止まり、真に全感的に響いている、詩としての強い陶酔感や高翔感やを、決して感じさせることがないからだ。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
大山は、借金の事も、借金が社会との、どんな繋がりになっているか、それから、どうして、ヒットラーまで繋がっているか、理解し、説明する事はできないにしても、感ででも探ろうとした、その想は、引っ掻くような猥らな笑い声で打ち切られてしまった。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
」 ホームズは両の握り拳で空を引っ掻く
THE FIVE ORANGE PIPS 橙の種五粒 青空文庫
そうして、今度はその着ている物をむやみに引き裂くばかりか、顔を引っ掻く、手に食いつくという大乱暴に、陳もほとほと持て余していると、その騒動を聞きつけて、近所の人や往来の者がみな門口にあつまって来た。
宣室志(唐) 中国怪奇小説集 青空文庫
心の片隅に小鬼でもいて、それが鋭い爪の先で彼の心を引っ掻くかのような、いても立ってもいられないような変な焦燥を覚えるのであった。
国枝史郎 八ヶ嶽の魔神 青空文庫
船は急ぎ進路をかえて――と、その時、右舷の叱水線下に、ずずずずずんと重く鈍い、引っ掻くような衝激が伝わった。
牧逸馬 運命のSOS 青空文庫
この粉を水に溶く段取りになると、良人は手真似で、太い箸で器の向う側からガクガクと引っ掻くような仕草をする。
矢田津世子 茶粥の記 青空文庫
何とか怒鳴って奥さんが女中の髪の毛をむしると女中は歯をむいて奥さんの手と云わず顔と云わずバリバリ、バリバリと引っ掻く
宮本百合子 二十三番地 青空文庫
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