思い誤る
おもいあやまる
動詞
標準
文例 · 用例
心理的個性に目覚めてなにより第一に自我を他と異なったものとして感じまた主張する時代、自己の周囲に漂う雰囲気を真の自己と思い誤る時代、それらのことよりもいっそう根本的には虚栄心と功名心とが内向的な活動を忘れさせて限りを知らぬ外向的な運動に駆る時代が私の中学時代の後の二年間を占めていた。
— 三木清 『語られざる哲学』 青空文庫
だが吾々によれば、単に存在の意味の解釈を与えることに終始し、従って存在の意味の秩序を以て存在そのものの秩序と思い誤る処の、理論的方法が、形而上学的である。
— 戸坂潤 『イデオロギー概論』 青空文庫
言葉にとらえられたために起こるまちがいの第一は、境界のないところに境界ありと思い誤ることである。
— 丘浅次郎 『我らの哲学』 青空文庫
はじめて人を訪れた夜など、近く通る汽車の響を地震かと思い誤ることがある。
— 柴田宵曲 『古句を観る』 青空文庫