釘打ち
くぎうち
名詞
標準
文例 · 用例
丑滿どきに隣りの寺のあのおほ檜の木の天邊へでも登つて、ハイカラの藁人形を釘打ちにするがいい。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
と、焦立った鏡丹波が、無形一刀の秘精、釘打ちの突き、六尺離れたところから刀を突き出して、斬ッ尖で釘を打ち込むという、これが源助町道場の大変な味噌だったもので、また、丹波の最も得意とするところ……一気に来た。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
洗面所は旧式、ひび割れた鏡が暖炉上部に釘打ちされている。
— A Front of Brass 『鉄面皮』 青空文庫
遺書の指示は、穴を開けた棺に入れて釘打ちせず、かねて購入済みの埋葬室に葬ってくれということだった。
— THE MASTER CRIMINAL 『悪の帝王』 青空文庫
足首の革紐を釘打ちされた囚人だ。
— BEING AN ADVENTURE OF DRENTON DENN, SPECIAL COMMISSIONER 『ドレントン・デン特派員の冒険』 青空文庫
あたし、あなたに、誤解されてやしないかと思って、あなたに一こと言いたくって、それできょうね、思い切って」 その時、実際ちかくの小屋から、トカトントンという釘打つ音が聞えたのです。
— 太宰治 『トカトントン』 青空文庫
釘打つ音の終るとと膝を敷きぬ。
— 泉鏡花 『黒壁』 青空文庫
おとよさんにあやまらせろというなら、どのようにもあやまらしょう」「どうか旦那、もう堪忍してやってください」「てめいが何を知る、黙ってろ」 薊も長い間の押し問答の、石に釘打つような不快にさっきからよほど劫が沸いてきてる。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫