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屋敷内

やしきない
名詞
1
標準
文例 · 用例
場所は切支丹屋敷内であって、その法庭の南面に板縁があり、その縁ちかくに奉行の人たちが着席し、それより少し奥の方に白石が坐った。
太宰治 地球図 青空文庫
小幡の發議で更に屋敷内の井戸を浚はせたが、深い井戸の底からは赤い泥鰌が一匹浮び出て大勢を珍しがらせただけで、これも骨折損に終つた。
お文の魂 半七捕物帳 青空文庫
いよいよその本人が見付かると、それをどうして連れてくるかということについて、屋敷内では議論が二つに分かれた。
奥女中 半七捕物帳 青空文庫
宗右衛門の広大な屋敷内に、いろは番号で幾十戸前の商品倉が建て連ねてある。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
我昔所造諸悪業  皆由無始貪瞋痴従身語意之所生  一切我今皆懺悔 この口唱が一しきり済んで、娘達のまぼろしの一めぐりしたあとへ、屋敷内のありとあらゆる倉々の俤が彼の眼の前で躍り始めた。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
主人から譲り受けた出入り先きの五倍、七倍、十倍、年と共に得意の大名の数を増し、二十余台の馬力車は彼の広大な屋敷内に羅列する幾十の倉々から荷を載せて毎日、江戸へ向けて出発した。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
が、彼の屋敷内の数多い倉の一つにも一人の人柱は用ゐてはゐない。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
三十余年前自分が身を浄めて土台を据ゑたこの屋敷内へ、どうしてあの様な浅ましい妄鬼――否々、何の業因が不憫な娘達の異形となつて現はれたのか。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫