疑心暗鬼を生ず
ぎしんあんきをしょうず
表現
標準
suspicion begets monsters
文例 · 用例
疑心暗鬼を生ずって奴でね……第一、おかしいじゃないですか。
— 渡辺温 『象牙の牌』 青空文庫
疑心暗鬼を生ずるとはこのことだ。
— 喜田貞吉 『震災日誌』 青空文庫
諺にも「疑心暗鬼を生ず」といえるがごとく、多くの災難、不幸は、これを疑懼するより起こるに相違ありませぬ。
— 井上円了 『おばけの正体』 青空文庫
かの道なき所に道あるように覚え、水ある所に水なきように思い、狐に左右せられて進退するなどは、狐を恐るるより疑心暗鬼を生ずるに至り、一時の幻覚、妄境を現ずるのである。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
これに伴っていろいろの想像が心に起こり、いわゆる「疑心暗鬼を生ずる」たぐいにて、妄想を目に浮かぶるようになり、樹木に鳥の止まるを見ても怪物のごとくに思い、獣類の走るを見ても奇怪に感じ、その結果が山中の怪談となりて世間に伝わるべきは当然のことである。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
かかる室はなんとなく薄気味の悪いものなれば、気の弱い神経質のものがこれに住すれば、必ず疑心暗鬼を生ずるの道理にて、自ら種々の妖怪を呼び起こすに相違ない。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
なんぴとも深山無人の境に入れば、自然に恐怖の念を生じ、諺にいわゆる「疑心暗鬼を生ずる」がごとく、風声を聞くも雲影を見るも、その心たちまち動き、種々の妄想を起こすは、我人の免れ難きところなり。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
また、その家にひとたび変死したものがあると、ただちに化け物が出る、幽霊があらわれるとの評判が起こり、疑心暗鬼を生ずるわけにて、いろいろの幻覚、妄想を浮かべるようになる。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫